中国茶礼讃

<茶の父>とまで言われる器=茶器は、美味しいお茶を淹れるための第一歩…という話。

こんにちは
中国茶礼讃へようこそ。
管理人の篠塚です。

今回の記事では中国茶を淹れるのに使われる道具=茶器をご紹介しましょう。

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器は茶の父である

中国に於けるお茶の文化の礎を築いたとされる、唐代の文筆家である陸羽はお茶の知識をまとめた「茶経」の中で次の様に述べています。

「器為茶之父、水為茶之母」

訳:器は茶の父であり、水は茶の母である

茶器と水とは美味しいお茶を淹れるための欠くべからざる条件なんだそうです。

それでは、その「父」である茶器についてサラリと見てみましょう。

中国茶を淹れるための代表的な茶器。

中国茶のためには独特の茶器がありますがそれには「蓋碗(がいわん)」と「茶壺(ちゃふう)」と呼ばれる器があります。

「蓋碗」とは

「蓋碗」は蓋付きの茶碗で、緑茶や白茶、黄茶などに適しています。

蓋碗に適量な茶葉と適切な温度のお湯を注いだ後、蓋をして漏らしその後蓋をずらして碗を傾け、茶海と呼ばれる器にお茶を注ぎます。その茶海から各々の茶碗に注ぎ分けます。

あるいはその蓋碗から直接、蓋をずらした状態でその隙間からお茶をすすって飲むと言う方法もあります。中国や台湾などでは、そのようにして1人で飲んでおられる方がたくさん居られます。

「茶壺」とは

「茶壺」は、中国語で広義にティーポットや急須のことを指します。青茶や紅茶、黒茶などに向いています。

「茶壺」には素焼きや磁器、ガラス器など様々な素材のものがありますが、紫砂と呼ばれる土で作られた素焼きの茶壺が有名で、味や香りのしっかりしたお茶を、バランスよく厚みのある風味に出したいときに適しています。

茶海、茶漉し、茶碗(品茗杯)と聞香杯のセットで使うと一端の中国茶愛好家の様に振る舞えます。

あると便利な茶器セット。

あると便利な、中国茶を淹れる際に使う様々な茶道具があります。その代表的な5つをご紹介しましょう。

  1. 茶漏斗:茶葉を入れやすいように茶壺の上に乗せて使います。
  2. 茶針:茶壺の注ぎ口に詰まった茶葉を取り除くためのもの。
  3. 茶則:茶葉を容器から容器に移すときにすくい入れるもの。
  4. 茶挟:茶碗をお湯の中で洗うときに、その茶碗を挟むもの。
  5. 茶匙:茶壺に淹れたお茶の表面にできた泡を取り除くもの。

茶器は必要…と説く記事は宣伝かも、と思って下さい。

まぁ、このように色々と書きましたが、こうした道具立てがなくてもお茶を楽しむ事は全く問題なく可能です。

蓋碗や茶壺がなくても、家庭にあるティーポットやティーサーバー、急須で充分です。

以前にも書きましたが中国茶であっても、実は日本茶や紅茶と同じツバキ科の植物の葉を原料としています。それぞれのお茶の違いは、製造方法によるもので、お茶の葉は、様々な工程を経て多種多様な茶葉へと姿を変えているに過ぎないのです。

まずは、中国茶を飲んで見る。そして、

 

あ、これ好きかも…

 

と思ったら、その時は初めて何か道具を買ってみようかな考えればいいと思います。格好から入る必要は全くありません。最初から、お茶の道具にあれこれ詳しく書いて勧めてある記事、そうしたものは何らかの広告宣伝効果を狙ったものだと思って差し支えないと思います。

そのため、今回の記事は商品の紹介までは行っておりません。そうはいっても茶器は「茶の父」なので、今後、茶葉についての記事が一巡したあと後、茶器の事は商品紹介にまで触れていく予定です。

 

如何でしたか?

今回は、中国茶を楽しむために必要とされる茶器について「<茶の父>とまで言われる器=茶器は、美味しいお茶を淹れるための第一歩…という話。」と題して記事を書きました。

茶葉から自分で淹れたお茶を飲んでみると、その味わいの違いに驚くかもしれません。もちろん、お茶をより美味しく味わうには、お湯の温度や抽出時間などいろいろな要素を適切にする必要があるので、さすがに茶漉しに茶葉を入れてお湯をゴボーっと注いだだけでは美味しく入らないと思います。

そうした意味で、ティサーバーはとても便利ではないでしょうか。

とにかく、まずは飲んでみる。

それもペットボトルの中国茶ではなく…。

入り口はそこからで良いと思います。

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